第3章-2 株式は、どのような単位で売買されているか?

株式取引は、基本的には発行体の定めた売買単位で行われます。その仕組みと例外について解説します。


■単元株

発行会社が定めた株式の売買単位。定められた一定の株数を1単元とする。商法の改正で2001年より導入。


1単元が100株になれば取引金額が引き下がる銘柄もあり、投資家から見て、株式購入のハードルが低くなると期待されています。


従来の株式の売買単位を原則的に額面5万円と定めていた単位株制度に代え、2001年に単元株制度が施行されました。定款変更により株式の発行体が売買単位を自由に決められます。単元株制度のもとでは、株式はすべて無額面です。株主総会での議決権は最低1単元株です。

現在、証券取引所では、取引の利便性向上のため、すべての上場株式の単元株数を100株に統一する最終段階になっています。



■ミニ株

1単元の10分の1の単位で株式取引ができるよう、証券会社等が行っているサービス。証券会社によって名称は異なる。


買付代金が少ないのがメリットですが、その分、委託手数料が割高になる場合も。そうなると、損益分岐点が高くなるのでご注意を。


ミニ株(株式ミニ投資)という金融商品が存在するのではなく、株式を小口で買えるように証券会社が提供するサービスです。顧客の単元未満株の株式注文を証券取引所に取り次ぐのではありません。証券会社が自社の顧客のミニ株同士の注文を取りまとめて相対取引を行うのが通常です。そのため、ミニ株の投資家が購入した株式は取扱証券会社の名義となります。証券会社が受け取った配当金や株式分割は持株数に応じて投資家に分配される仕組みです。

追加購入などで単元株に達すると、通常の株式取引と同様の扱いで市場での売却ができます。ミニ株の取引値段は、その顧客の申し込み日の翌営業日の「寄付」が一般的です。ミニ株はすべての上場銘柄が対象ではなく取扱銘柄や詳細は証券会社ごとに異なります。また、ミニ株取引をしていない証券会社もあるので確認が必要です。



■単元未満株/端株

どちらも「売買単位に満たない株数の株式」という意味で使われる。しかし法律上、厳密には両者の間には使い分けがある。


もしも単元未満株をまだ持っていたら、現在は市場で売却できません。株式の発行体に買い取ってもらう手続きをとります。


一般に、証券会社などの店頭や投資家同士の会話の中では、単元未満株と端株は同じ意味で使われていることが多いようです。しかし、法律上は次のように使い分けられています。

単元未満株とは、単元株制度を採用する会社の株式で、1単元未満、かつ整数倍の株数の株式です。例えば、1単元が100株の銘柄における10株が単元未満株です。一方、端株とは、売買単位が1株の会社の株式で株数が1株未満のものです。例えば、0.5株は端株となります。

会社法施行以後、端株は廃止され、原則として新たに小数点以下の株数の株式が生じることはありません。会社法施行前には、1株単位の銘柄の株式分割によって端株が生まれていました。現在は単元株制度で1単元100株への移行が進み、新たな端株は発生しません。

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