取引を始めるにあたり、まず、最初は取引口座に関する用語を学びましょう。
■口座開設
証券会社で取引をする際の取引口座を作ること。
証券総合口座を通じて証券の売買や保護預り、代金の決済を行う。
口座開設は、証券会社の店舗なら必要書類さえ揃えば、その場でできますが、ネット証券では書類の郵送などに日数を要します。
株式など証券の売買をするためには、証券会社に証券取引口座を作る必要があります。詳細は証券会社ごとに違いますが、売買の委託、証券の保護預りやその代金の決済などの機能を持つ証券総合口座となっ ている場合がほとんどです。
さらにはその代金を銀行などと提携してATMで出し入れすること もできるサービスを行っている証券会社もあります。
■本人確認
金融機関などで、個人顧客は氏名・住所・生年月日を、法人顧客は名称・本店等所在地を、公的な書類で確認すること。
証券取引は、名前や住所を隠したり偽ったりしては行えない仕組みになっています。
隠し財産では取引できません。
「金融機関等による顧客等の本人確認等に関する法律(本人確認法)」 では、銀行や証券会社等の金融機関は顧客の氏名・住所等の確認や顧 客の取引記録を保存をすることになっています。本人確認を行う目的 は、麻薬取引等の犯罪で得た「汚れた資金(マネー・ローンダリング)」 を隠す犯罪などを防止するためです。
本人確認の方法は、個人の場合、運転免許証、各種健康保険証、年金手帳、印鑑登録証明書など公的証明書やコピーの提出です。法人顧 客は、登記簿謄本・抄本や印鑑登録証明書の提出と、取引担当者個人の本人確認書類も必要です。
本人確認は、新口座を開設して取引を始めるときや、現金の出し入 れが200万円を超えるときのほか、その顧客に「仮名取引」や「借名取引」の疑いがあるときなどに求められます。
■前受金
取引開始時までに、取引相当額の現金や有価証券を取引証券会社に預けておく、その資金や有価証券のこと。
「出前を頼んで、お蕎麦が届いたら知らんぷり」というイタズラみたいにならないように、買注文の前に証券会社に代金を預けます。
証券取引の決済では、受渡しにかかる日数は基本的に4営業日です。本来、国内株式の買付代金は4営業日目に取引証券会社に入金すればよいのですが、それではトラブルを起こしかねないため、現在ではほと んどの証券会社で原則として「完全前受制」を採用しています。株式の 買注文を出す際には、買付代金以上の金額の現金、または即換金可能 なMMFやMRFの残高があることが条件です。
前受金の目的は、顧客が誤って残高以上の株式を買ってしまうのを防ぐためや、犯罪防止です。売却の際も同様で、保護預りではなく手元に持っている株券を売りたい場合、注文の前にその株券を証券会社に 提出する必要があります。
■ラップロ座
個人投資家が、金融商品取引業者と資産の運用や管理を一任する契約を結んで総合的に運用を任せるための口座。 「ラップ(wrap)」は「包む」の意。
保険や預金とセットでラップロ座を案内する業者が増えています。
食品ラップのように、中身を透明にすることが重要です。
顧客資産の運用や管理を業者に任せることを「投資一任契約」と言い ます。日本では、証券取引法の規制緩和で本格的に普及しました。現行 法の金融商品取引法では、投資運用業者および投資助言業者として金 融庁に登録している業者が営めるサービスです。証券会社や信託銀行などで行っており、最近では数百万円から利用できる業者が増えました。
投資一任契約を結ぶ際には、まず顧客の要望や運用方針を明確にし、 それに基づいた資産運用プランを作成します。すべての投資判断や売買注文の発注は、業者の判断で行います。
売買のたびに委託手数料を支払う必要はなく、費用は運用資産残高 に応じた手数料および成功報酬との2本立てが一般的です。
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